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ウールは最も親しみ深い素材

麻製のスーツを、わたしは10月末くらいまで着る。どっしりした打ち込みの麻である場合、むしろ盛夏に着るのは重過ぎる。同じ麻でも、盛夏に着るための上布のように軽いものと、晩夏から秋にかけて着るものの2種類がある。麻は人類が革に次いで手にした素材で、古代エジプトでも愛用されていた。きわめて馴染みの深い素材だ。「良質な麻といえばアイリッシュ」と言われるものの、アイルランドでは最終加工が行われるのみで、最近ではフベルギー産が最良」と言われるようになった。盛夏に相応しい素材はむしろ絹、シルクシャンタンだろう。風通しもよく、汗をかいても皺が残り難い。しかも軽い。湿気の多い日本の夏に着るならば、シルクシャンタンほど適した素材はない。ただし、麻やシルクは、仕立職人泣かせの素材でもある。ウールのように柔軟性に富んだ素材ならば、アイロンの操作で成形することが可能だが、麻やシルクはなかなか自由にならない。それだけにカッティングと縫製に高度な技術が求められることとなる。紀元前2000年には中央アジアで力ルディア人たちが羊の放牧を行い、すでに原始的なウールを于に入れていた。通気性と保温性の両方に優れ、仕立てるうえでコントロールもしやすいウールは、長く人類に寄り添う素材となった。12世紀にスペイン帝国の治世下でメリノウールが誕生し、18世紀の産業革命を経て近代羊毛工業が確立すると、ウールは最も親しみ深い素材となっていった。

ワールドが展開する店舗

「店舗系」。ワールドが展開する店舗は次の三つに集約できる。(1)ファッション専門大店の開発(メガストア)。顧客サービスの最大型化を図ることから対象ターゲット世代に向けて、ライフスタイル提案が可能な編集型大型世代店舗の開発に力を入れている。消費者の価値観や嗜好がますます多様化している中で、一つの場所で最大限に欲求を満たすことのできる編集型の世代店舗の開発だ。店名は「オペーク」。これはターゲットを世代で絞り、そこに複数ブラウソドで、さまざまなテイストーカテゴリーを提案することにより、消費者にとって魅力的な商品提供やサービスの点で価値を感じとれる売場を提案する(第一号はオペークギソザ)。この検証の結果、二〇〇一年三月に二号店(オペークナゴヤ)、二〇〇二年春、大阪・心斉橋に三号店という具合いに1000坪クラスの店を開設する。(2)ファッショソコモディティマーケットに向けたビジネスモデルの開発。大都市中心のターミナル型で局開するファッションと、効外のSCで展開されるコモディティ(低価格な日用品中心)マーケットの位置なる価格競争力をもち、なおかつファッション性を取り入れたマーケット向けのビジネスモデルの開発。具体的なもの「ハッシェアッシュ」やタイプフェイス(ワールドの子会社ワールドシーピー)。

カジュアルウェアを成熟させたのは、アメリカ

カジュアルウェアを成熟させたのは、アメリカである。アメリカでこの言葉が広く用いられだしたのは、ジェームズ・ディーンの没後である。それ以前のアメリカの男の服装は、フォーマルとインフォーマルで、前者はタキシードスタイル、後者はスーツとネクタイの組み合わせで、いわゆるカジュアルウェアに相当する言葉は、服飾史を探っても、ワーククローズ(労働着)ぐらいしか見あたらない。ただ、フォーマルとクラシックをイコールにしているが、厳密には異なる。フォーマルとは、アメリカがそうだったように礼装の類だ。ただ現在では解釈が拡大され、クラシックなスーツで、フォーマルなスタイルをカバーできる。その意味で、ここではイコールとしている。フォーマルなスーツスタイルが読者に分かりにくいこともある。クラシック、フォーマルともに、カジュアルスタイルに相対するものと理解していただきたい。


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